2013年3月30日土曜日

ニューヨーク2013⑤ ペッグさんご夫妻

ペッグ・キンプルさんはシューレ大学に2003年と2005年に来られ、ろうけつ染めや織物を教えていただいたり、性に関する思いを出していくワークショップをしていただいた方です。アートの力で生活や社会を変えていくというようなNPOをされていました。現在は、ニューヨーク郊外の町でドラッグの依存を防ぐさまざまな取り組みをしている団体や活動に対して助成をしていくしておられます。今回、ニューヨークに来るということでご夫妻で車で2時間強、飛ばして駆けつけて下さいました。食事をしながら3時間以上お話ししましたが、あっという間に時間が経っていきました。とても素敵な時間でした。

ニューヨーク2013④ CUP

ニューヨークと言えば日本人のイメージはだいたいマンハッタンについてのものかもしれません。今日訪問したのは、ニューヨーク市内ではありますが、川を渡って東に行ったブルックリンにあるCUPというNPOです。CUPはデザインを切り口に若者や市民が生活や社会の中にある様々な疑問や不便を通して社会を自分にひきつけ、社会を変えていくという活動をしている団体です。高校生を中心とした若者向けの活動と市民を対象としたプログラムと2つの活動をしています。「子どもが警察に逮捕されたらどうしたらよいのか」とか、「市、州、国っていう行政の違いがあるけれど実際に身近なところではどんな分担がなぜあって、どんな問題があるのか」などというテーマを分かりやすく見やすいデザインの力でリーフレットにしたり、漫画にしたり、映像にしたりしています。若者のコースでは3か月から6か月かけて行うコースなどに低所得者層、有色人種のティーンエイジャーが参加して、実際に現場に行ってインタビューをたくさん重ねてプロジェクトを進めているのだそうです。分かったことを専門家の力を借りて魅力あるデザインの作品に仕上げて、仲間にわかったことを伝えていくということに力を入れています。
ワークショップから生まれた様々な作品

2013年3月29日金曜日

ニューヨーク2013② ザ・ドアー(2)

他に、移民の家族などは弁護士から法律相談が受けら足り、友人関係や家族の関係など様々な相談もソーシャルワーカーやカウンセラーなどに相談できます。他にもホームレスの子どもや若者のための居住施設があったり、服やシャワーなどの提供、すべての子ども・若者に提供される毎日の夕食もあります。他にも高認の準備のコースや就活支援までやっているのです。しかも、これらの活動はすべて無料で、帰りの交通費も基本的に無料になるのです。民間の団体がこのような手厚い活動ができるのですから驚きます。実は約10年前にも訪問していますが、その時より利用する子どもの数も増えより活動が盛んになっているようでした。基本的なコンセプトは変わっていませんでしたが、大きなところではチャータースクールの運営が始まっているなど変化もありました。子ども・若者が必要とすることを一か所で応えていける場所を作ろうというこの団体の活動には脱帽です。このような活動は個人、民間の財団などの支援はもちろん公的支援も大きく支えており、社会の懐の深さを感じました。
案内をしてくれたスタッフのベイリーさん

ニューヨーク2013② ザ・ドアー(1)

今日訪問したのはマンハッタンの南、トライベッカ地区にあるザ・ドアーという団体です。1972年に設立され、去年40周年を祝った歴史のある団体です。12歳から24歳までの子ども・若者が必要とすることには何でも応えるという団体です。そもそもの設立が、子ども・若者に関する活動が表現だけ、法的なサポートだけなどと分野ごとに分断されていることが子ども・若者にとって不自由さがあるのではないか、ということから様々な分野の専門家や市民が集まって一か所で包括的に子ども・若者の必要に応えられる場所を作ろうということだったそうです。ザ・ドアーの活動の幅はとても広く、プロのダンサーからダンスのワークショップを受けたり、プロのミュージシャンたちから音楽のワークショップを受けるなど美術やファッションなど幅広い表現のプログラムがありますが、医師や看護師もいて、医療分野のサポートも受けられます。簡単な医療から、様々な検査、予防接種なども受けられたり、歯科の治療も受けられます
。・・・続く

2013年3月28日木曜日

ニューヨーク2013① ヘトリック・マーティン研究所

この春は昨年に続きニューヨークに来ています。昨年はプエルトリコのIDECの帰りに来ましたが、今回は、ニューヨークの様々な教育のプログラムを知るために来ました。27日の朝にNYに着き、宿に荷物を置いてダウンタウンにあるヘトリック・マーティン研究所とこの研究所が運営しているハーヴェイ・ミルク・スクールを訪問しました。地下鉄の駅を降りてすぐの便利な立地にあるのですが、入り口はさりげなく、特にハーヴェイ・ミルク・スクールは看板が通りに出ていないのでわかりにくく、まわりをひとまわり以上してもなかなか見つかりにくかったです。通っている子どもの安全とプレッシャーに配慮してのことだと思います。研究所はハーヴェイ・ミルク・スクール以外にも一般の学校に通っているような12歳から24歳の性的少数者の人たちへの多面的な支援活動をしています。ホームレスの子ども・若者への支援や就職支援などもしています。ハーヴェイ・ミルク・スクールは規模が大きくなく、表現が盛んとのことで、あちこちにイラストなどが飾ってありました。